フランスでお仕事、子育て、フランス語 etc.

フランスへ住み着いて早十数年... そんな私のつぶやき日記。

ケース① ~ジャイ子編 Ⅲ~

ジャイ子を紹介してくれたのは、まむがここへ生息し始めて

 

最初に出会った日本人妻、おせつさんです。

 

おせつさん、基本とてもいい人です。

 

でも彼女もまた強烈なキャラの持ち主なんです

 

  

ある日まむ、おせっかいなおせつさんに、

 

ジャイ子の住むアパートへ拉致されました。

 

『まむちゃん、新人さん(ジャイ子)がいらっしゃったの。

 

生まれたての女の子がいらっしゃるから、まむちゃんをご紹介しようと思って。

 

まむちゃんも娘さんお二人いらっしゃるから、彼女とお話が合うかな、と思って。

 

アドバイスなんかもしてあげられるんじゃないかと思ってね。』

 

大きなお世話ですがな、なんて思いつつ。

 

ノコノコとおせつさんについて行ってしまったのが、ジャイ子との出会いでした。

 

 お呼ばれされた身ですからね、もちろん茶菓子を持参したわけですよ。

 

気の知れたお友達ならば、適当な茶菓子やら、時には手ぶらでお邪魔しちゃったりする

 

まむですが、初対面ですしね、ちょっとばかり高級な

 

Bonne Mamanのタルトをお納め致しましたよ。

 

一般庶民のまむにとってはBonne Mamanのお菓子は、

 

ちょっぴりね、見栄を張りたい時に手を出す高級菓子なんですよ。

 

確かレモン味のタルトだったと記憶しております。

 

 

お互い紹介が終わり、進められるがまま、おせつさんと椅子に座りました。

 

眉前のすっぴんママさんで、若いんだろうなーと思いながら話していると、同い年。

 

縁あって、今の旦那さんとできちゃった婚(今は授かり婚なんて言うのでしたっけ?)。

 

40近くまで、男性顔負けにバリバリ仕事をし、都内にマンションも

 

購入していたそうです。

 

 

生まれたての赤ちゃんがいるんですもの...

 

初めての子育てですもの...

 

いくらお客様が来ても、ゆっくりお茶なんて入れてるヒマなんてないですよね。

 

お客様から頂いた茶菓子なんて出してる余裕ないですよね。

 

まして、お客様が来ると分かっていても、茶菓子の用意まで気が回りませんよね。

 

いいんですよ、分かってます。

 

まむだって赤ちゃんのお世話したことありますもの。

 

それに、こんなことネチネチ言ってたら、なんだかまむが、

 

心の狭い、チンケな女みたいじゃないですかっ。

 

 

でもご存知ですか?生まれたての赤ちゃん。

 

何気にお世話、楽チンだったりしませんか?

 

だっておむつ変えて、ユラユラしてればほとんど寝てますもん。

 

ジャイ子曰く、この赤ちゃん、よく寝てくれるし、

 

ホント手のかからない子なんですよって言ってたもん。

 

 

 

たいていの日本人のお友達のおうちへ行くと、声をかけてくれます。

 

『何飲む?』

 

とか、

 

『こんな茶菓子でいいぃ〜?』

 

とかですね。

 

しかし、待てど暮せどお構いしてくれない

 

ちょっぴりタルトが気になった食いしん坊のまむ。

 

タルトはずっとカウンターの上から動かない。

 

お茶は、、、その時は出てきたっけかな?

 

まーまー、いいでしょう。初対面。

 

きっと久しぶりのお客様に気を回してる余裕なんぞないでしょうよ。

 

それに、男社会で生きてきたバリバリのキャリアウーマンだったジャイ子

 

” 茶 " は下っ端女子が入れていたのでしょうね。

 

だから、お客様にお構いしたことがなかったのでしょうね。

 

 

その後、ジャイ子と仲良しになったまむ。

 

何度かジャイ子のお宅へお邪魔する機会がありました。

 

『" お茶" しに来て』

 

ってね、誘われます。

 

そんなわけでまむ、" お茶 " しに行くわけですよ。

 

しかし、待てど暮せど、" お茶 " が出て来る気配が一向にないんですよね。

 

コーヒーでも、お茶でも、もちろん水いっぱいでもいいですよ。

 

何か出してくれてもいんじゃね?

 

だってさ、まむ、 " お茶 " しにきてるんだからっ。

 

出会った時期はちょうど初夏でした。

 

暑さも増して来てましてね。

 

水分補給したいじゃありませんか。

 

なんか飲ませてよ... ジャイ子

 

そうだっ、きっと赤ちゃんのお世話がいっぱいで、

 

まむが ” お茶 ” しに来ていることなんて忘れているのよ。

 

いやいや赤ちゃん、奥の部屋でグッスリ眠ってるみたいですがね。

 

 

 

その後も数回お邪魔しましたよ。

 

しかし一度だって " お茶 " が出てきたことはありませんでした。



実はまむ、毒吐き仲間の日本人友達、ミミちゃんにも

 

ジャイ子を紹介したんですよね。友達の友達はみな友達ってね。

 

見知らぬ土地で、1人でも多くの同郷の知り合いがいるのは心強い。

 

なんてね。

 

ミミちゃんもまむの紹介後、何度かジャイ子のおうちへ

 

”お茶” をしに行っていたそう。

 

ある時、ミミちゃんとジャイ子の噂話をしていましたら、

 

『ってかさー、お茶誘っておいて、あそこのうち、ぜーったい " 茶 " でてこないもん』

 

って、ポロリとミミちゃんがコボしたではありませんかっ。

 

『えーっ、ミミちゃんにも ” 茶 " 出さないの?

 

『お客に " 茶 " 出すこと自体知らないんじゃないの。

 

あそこ、夫婦揃って変だよ。』

 

とミミちゃん。ジャイ子の旦那とも面識ありです。

 

『旦那も変人なんか?』

 

『めっちゃ変。引いたわ』

 

とミミちゃん、結構辛口です。その後つらつらとお話を聞かせてくれました。




『そしたら、今度まむの家で、” お茶会 " を開こう。

 

これでもかというぐらい、" 茶 " を差し出してあげようじゃないかっ』



後日、数人の日本人ママ友&ジャイ子も招いて、まむの家で " お茶 " をしばきました。

 

コーヒーの後には紅茶(この日の為に種類豊富にご用意いたしましたわよ)、

 

ジュースなんかも並べましてね。お水も普段我が家では、

 

ペットボルトは買わないんでございますがね、買い置きしておきましたのよ。

 

炭酸飲料水もね。

 

もちろん、まむ自作茶菓子もお出し致しましたわよ。

 

 

 

このお茶会後、ジャイ子宅へお招き頂いた際には、

 

『コーヒーがいい?』

 

黒豆茶があるけど飲んでみる?』

 

と、気を使って頂けるようになりました! 

 

おかげで、マイペットボトルを持参しなくても済むようになりましたわよ、奥様。

 

フランス底辺のマダム社会に生息するまむ。

 

新人さん、いらっしゃーい!

 

フランスで末永く生きながらえる術を伝授いたしますわよ。